2021年9月9日より、SBIホールディングス株式会社(以下「SBIHD」)は株式会社新生銀行(以下「新生銀行」)に対して公開買付け(TOB)の開始を公表しました。それに対して、新生銀行はSBIHDより事前の連絡のない突然の発表であったとし、TOBに対しての買収防衛策の策定や、独立社外取締役協議会の設置などを行いながら、賛同への条件付きとした反対の意見表明をして臨時株主総会の準備をしていました。
しかし11月25日に予定されていた臨時株主総会の前日に、新生銀行は最終的に立場を「中立」と変更し、臨時株主総会は中止となりました。それにより友好的TOBに切り替わったことになります。TOBは12月10日に期限を迎え、SBIHDは新生銀行の47.77%を取得し、12月17日に新生銀行を連結子会社化しました。
当記事は一連の経緯をまとめています。
双方の主張
新生銀行の株価の推移
①…9/9のSBIHDによるTOB発表を受け、9/10(前日比+20.8%)、9/13(同13.0%)と続伸
②…11/24は買収防衛策否決の公算が高まり1,958円まで上昇。
③…12/15はSBI傘下入りへの期待が先行し、株価が2,000円を突破。終値2,154円に。
タイムライン
SBIHDおよび新生銀行のやり取りについて時系列で主張をまとめました。
※外部サイト(各ホームページ)へリンクします。
関連する記事など
各メディアの記事をまとめました。
※外部サイトへリンクします。
2021年09月17日「新生銀行、買収防衛策導入を決議 “白馬の騎士”探し難航も」
2021年09月18日「SBIの新生銀TOB 地銀の破綻恐れる金融庁には“渡りに船”」
2021年09月21日「「第4のメガバンクを作りたい」新生銀行の買収を目指すSBIを待ち受けるリスク」
2021年09月24日「SBI ホールディングスの新生銀行TOBの成否を検証する」
2021年09月24日「風雲急の新生銀行TOB 金融庁は「モラル欠如」のSBIを認めてよいのか」
2021年09月27日「SBIの新生銀行TOB、買収防衛策が不発に終わる「2つの理由」」
2021年09月30日「SBIが仕掛ける新生銀行のTOBの行方……金融庁の「議決権行使」が勝負を決める」
2021年09月30日「「第4のメガバンクを目指す」SBI北尾社長が新生銀行の買収で狙う"幻のプラン"」
2021年10月02日「新生銀行を悩ませる、SBIの「48%支配」という奇策」
2021年10月04日「新生銀へTOB延長、SBIが固唾を呑む金融庁の出方」
2021年10月12日「誰も合理的に説明できないSBI・新生銀行のTOB、もはや囁かれるのは「理外の理」」
2021年10月14日「新生銀行はSBI HDとの対立長期化 公的資金返済には「1.6兆円規模」が必要」
2021年10月16日「SBIの買収から、新生銀行は逃げ切れるのか?敵対鮮明で泥沼化するTOBの行方」
2021年10月18日「買収防衛選択か SBI北尾社長に狙われた新生銀の「いばらの道」」
2021年10月21日「新生銀、SBIと火花 株主争奪戦では苦境に」
2021年10月21日「新生銀行とSBI、対立激化 守るべきは「株主」か「企業価値」か」
2021年10月22日「SBIの新生銀行への敵対的TOBに賛同する理由、「地銀35行時代」の号砲だ」
2021年10月22日「SBIによる新生銀行TOBに見る個人株主たちの悲哀」
2021年10月27日「SBIの新生銀行TOBを金融庁が黙認し、地銀が警戒する理由」
2021年10月28日「SBI社長、新生銀行を猛烈批判 「金を返さないのは泥棒と一緒」」
2021年11月01日「SBIの猪突猛進に新生銀行が抱く根本的な疑問」
2021年11月01日「SBIとの「対立」が深まる中で、新生銀行の株価が「伸びている」ワケ」
2021年11月08日「「新生銀の株価は安すぎる」業界初の敵対的買収にSBIが絶対の自信を持つワケ」
2021年11月16日「旧村上ファンド系のシティ、新生銀株買い増し 保有割合6.30%」
2021年11月23日「新生銀行の買収防衛策 大株主の預金保険機構 反対の方向で調整」
2021年11月24日「SBIのTOB前進 新生銀行、国「賛成せず」で防衛策断念」
2021年11月24日「新生銀行、買収防衛策を撤回 SBIから社長受け入れ」
2021年12月11日「SBI、新生銀行へのTOB成立発表 47.8%で連結子会社化」
2012年12月17日「旧村上ファンド系、新生銀株をすべてSBIに売却 TOBに応じたか」
Comments